「ターミネーター4」が博物館で悪夢を見た!!

「ナイトミュージアム2」が審判の日に勝利!!



＊数字は、週末の興行成績－(公開館数)－トータル興行成績 の順です。


第１位　　　　第2位　　　　第3位　　　　第4位　　　　　第5位


第1位｢ナイトミュージアム2/バトル・オブ・ザ・スミソニアン｣(8月公開)
　　　$53,500,000－(4,096館)－$53,500,000
第2位｢ターミネーター4/サルベーション｣(6月13日公開)
　　　$43,010,000－(3,530館)－$56,382,000
第3位｢スター・トレック｣(今週末29日公開)
　　　$21,951,000－(4,053館)－$183,585,000
第4位｢天使と悪魔｣(公開中)
　　　$21,400,000－(3,527館)－$81,511,000
第5位｢ダンス・フリック｣
　　　$11,113,000－(2,450館)－$11,113,000


第6位　　　　　第7位　　　　　第8位　　　　　第9位　　　　 第10位


第6位｢X-MEN/ウルヴァリン｣(9月公開)
　　　$7,800,000－(3,183館)－$163,054,000
第7位｢ゴースツ・オブ・ガールフレンズ・パスト｣
　　　$3,720,000－(2,255館)－$45,858,000
第8位｢オブセスド｣
　　　$2,000,000－(1,603館)－$65,908,000
第9位｢モンスターVSエイリアン｣(7月11日公開)
　　　$1,345,000－(1,434館)－$192,991,000
第10位｢セブンティーン・アゲイン｣(公開中)
　　　$1,005,000－(1,107館)－$60,314,000


★各映画の解説はこちらです。→　

★アメリカでは明日となる25日の月曜日はメモリアルデー(戦没者追悼記念日)の祝日でお休み。と言う訳で、ふだんの週末よりも、休みが1日多いロング･ウイークエンドの稼ぎ時を迎えたサマームービー・ウォーズ第4ラウンドですが、前年2008年のメモリアルデー興行は週末の金・土・日だけで1億ドル以上を売り上げたサイテー映画「インディ･ジョーンズ/クリスタル･スカルの王国」が市場を独占するような大ヒットを果たし、上位12本だけで約1億6,746万ドルを稼ぎましが、今年は2本の新作が頑張った結果、同じトータルの数字で約1億6,826万ドルと、微増を達成することができ、映画興行にはまだ追い風が吹いています。先週からの比較でも約29％も売り上げを急上昇で引っ張り上げてくれたのは、やはり、ナイトよりも位が上だったプリンセスの飛行機でした…ッ！！、ところで、本日は更新が遅くなり、すみません…ッ！！、という訳で…、

★4,096館が約7,000スクリーンで封切った「ナイトミュージアム2/バトル･オブ･スミソニアン」が「T4」を倒してしまいました！！
すでに何度も紹介している本作はご存知の通り、夜中になると博物館の展示品たちが息を吹き返し、大騒動をくり広げるベン・スティラー主演のファンタジー・コメディの続編ですが、その2006年12月22日に公開された前作(3,768館上映/製作費1億1千万ドル)はアメリカ国内だけでも約2億5,086万ドルの爆発的な数字を収めており、同年の年間興行ランキングの第2位に着けたほか、全世界のトータル興行成績でも約5億7,448万ドルを売り上げています。
そうした前作の成功と評判に支えられた、この続編「ナイトミュージアム2」は、前作の割りと平凡だったオープニング成績3,043万ドルを優に超える5,350万ドルを週末の3日間だけで叩き出し、メモリアルデーの休日がまだ明日1日残っていることから、ロングウイークエンドの4日間のトータルでは7,000万ドル近い数字を上げるものと見込まれています。
本作を製作・配給する20世紀FOXとしては、サマーシーズンの開幕映画をつとめた同社の「X-MEN/ウルヴァリン」のオープニング成績8,700万ドルにまでは、「ナイトミュージアム2」の成績は一気には及ばなかったものの、この5月だけでも2本の大ヒット作を連発し、まさに今夏のサマーシーズンの興行を牽引する役割をつとめて、多くの作品が興行で次々と惨敗した昨2008年の屈辱を晴らしています。
物語の舞台を前作のニューヨークの自然史博物館から、世界最大級と言われるワシントンのスミソニアン博物館に置き換えた本作は、そのスケールアップに応じ、製作費も前作にさらに約4,000万ドル上積みした約1億5,000万ドルですが、最終的な国内興行成績として1億5,000万ドル台は射程圏内に入っており、再び2億ドルの超大台も目指せそうなことから、日本をはじめ、これから公開される海外での興行成績をトータルした数字の結果が赤字に陥ることはなさそうです。
そんな再び大ヒットの兆しが見える「ナイトミュージアム2/バトル･オブ･ザ・スミソニアン」は成功の秘訣のテコ入れとして、ベン･スティラーの相手役に、ディズニー映画の大傑作「魔法にかけられて」(2007年)で、ディズニー･アニメのお姫さまを生身で演じ、大ブレイクした、老若男女に人気のエイミー･アダムスを主演女優に迎えるという、ファミリー向け映画にとっては最高のキャスティングを実現しただけでなく、その彼女に歴史上の偉人の中でも、大変、人気の高い伝説の女性飛行家アメリア･イアハートを演じさせたという設定のセンスも絶妙だと思われます。
ちなみに20世紀FOXは、アメリア・イアハート本人にソックリのヒラリー・スワンクが主演し、3つめのオスカー主演女優賞を狙う伝記映画「アメリア」の全米公開も、今秋10月に予定しています。アメリア・イアハートは世界一周の冒険飛行中に消息を絶ってしまいましたが、映画は無事にアカデミー賞の授賞式にランディングできるといいですね。



ベン･スティラーの警備員ラリーと、プリンセス･エイミー･アダムスを本作で支える共演陣は、前作に引き続き登場のオーウェイン・ウィルソン、ロビン･ウィリアムズ、リッキー･ジャーヴェイスらに加え、今や、アメリカ映画のコメディ作品には欠かせない顔であるジョナ･ヒル、ビル・ヘイダーといった爆笑コメディアンたちも多数出演しています。監督は、前作に引き続いて、ショーン･レヴィです。
本作の予告編はコチラで、ココとココに写真があります。









★公開直前に出されたレビューの酷評が目立ってしまったばかりか、ごく一般の世間からは、“アーノルド・シュワルツェネッガーが主演してない「ターミネーター」なんて、「ターミネーター」じゃないだろ？！”と冷たく鼻であしらわれてしまった最新作「ターミネーター4/サルベーション」が、シリーズを終わらせた前作「ターミネーター3」の失敗をサルベーション(＝救済)することができず、そのコケた前作のオープニング成績4,404万ドルにさえ及ばない4,301万ドルしか、最初の週末に売り上げることができませんでした…。
同時公開で初登場首位に立った「ナイトミュージアム2」の4,096館の超拡大公開に対して、566館も少ない3,530館(約6,400スクリーン)での不利な対決となった「T4」は、その不足分を補うべく、ひと足早い20日(水)深夜から興行を開始しましたが、その深夜興行分の売上げ約300万ドルを引いた残りの木・金･土・日の4日間のトータルの数字が、普通に22日(金)に封切った「ナイトミュージアム2」の3日間の成績とほぼ同等…という屈辱を味あわされています…。
ここで一度、「ターミネーター」シリーズの過去の作品の成績をおさらいすると…、

「ターミネーター」(1984年10月26日公開/1,112館/製作費640万ドル)
オープニング成績402万ドル/国内3,837万ドル/世界計7,837万ドル

「ターミネーター2」(1991年7月3日公開/2,495館/製作費1億2千万ドル)
オープニング成績3,176万ドル/国内2億484万ドル/世界計5億1,984万ドル

「ターミネーター3」(2003年7月2日公開/3,504館/製作費2億ドル)
オープニング成績4,404万ドル/国内1億5,037万ドル/世界計4億3,337万ドル

「ターミネーター4」(2009年5月21日公開/3,530館/製作費2億ドル)
オープニング成績4,301万ドル

ご覧のように、1984年当時は無名と言っていい存在ながら、後に永遠不滅の大ヒット作「タイタニック」(1997年)を作るジェームズ･キャメロン監督がアイディアを練り、低予算映画として作った第1作めの「ターミネーター」は、製作費の12倍以上を最終的に売り上げる大ヒットだったことがあらためてわかります。
その成功を受けて同監督が作った第2弾も立派な成績を収めており、興行だけで充分な利益が出ていることが明らかです。しかし、その「T2」の幕切れでドラマチックに死んだはずのアーノルド・シュワルツェネッガーのターミネーターがバージョンをアップしてノコノコと復活し、オリジナルのクリエイター、ジェームズ･キャメロン監督が手を引いた「T3」は、過去の実績をアテに欲張り、2億ドルもの莫大な製作費をつぎこんだものの、結果はそれを取り返すのがやっと…という、リスクの高いギャンブルとなってしまい、言わば、惜敗に終わっている感じです。
そうして終わってしまったシリーズを復活させる期待が込められた「T4」ですが、「T3」と同規模の公開にも関わらず、オープニング成績が若干、劣っているということは、インフレ率を考慮すると、低予算映画の第1作めを除いた3作品の中で、最低の成績となる最悪のスタートを切ってしまっていたことがわかります…。
このまま行けば、「T4」は、「T3」と同じく国内興行で1億5千万ドル台で苦労する有り様となり、その他の海外でよほど大ヒットしない限りは、「T3」と同じ2億ドルの製作費を興行で取り返すことが適わず、赤字に転落の危険性が発生します。
よって、すでに新トリロジー第1作と銘打たれている「ターミネーター4」ですが、本当に「T5」はあるのか？！と、少し厳しい目を向けられるかもしれません…。
大ヒット・タイトル「ターミネーター」の復活を「T3」で失敗したワーナー･ブラザースは、その後、シリーズの権利を手に入れたハルシオン･カンパニーが製作の「T4」に、ソニー･ピクチャーズと共に出資し、自社の大ヒット作「バットマン/ダークナイト」(2008年)のクリスチャン・ベールを主演に立て、今一度、「ターミネーター」ブランドのリサイクルに賭けた訳ですが、現時点では、その賭けに勝てそうだ…ッ！！とはカンタンに言えず、またも雲行きが怪しくなってしまいました…。
なお、ライセンス関係がややこしくなり、裁判沙汰となった「ターミネーター」のそもそもの権利社オライオンを傘下に収めるMGMは、「T4」はヒットしない…と見込み、製作に参加する第1優先権を放棄したことを後悔し、次の「T5」製作の第1優先権は確実に行使する可能性が高い…と、以前、伝えましたが、果たして、MGMは本当にそうするのか？！、「T4」のオープニング成績を見て、今さらながらに自分たちの判断が正しかったことに気づき、「T5」の製作・配給に多額資金を投じる決意の見直しを計ることになってもおかしくはないでしょう…。



こうした「ターミネーター4」の失敗よりの数字責任の矛先として、一部ではクリスチャン･ベールのスターとしての観客動員力に疑問の目が向けられていますが、本作に関してはそれは少し気の毒で、クリスチャン･ベールがダメだった…と言うよりは、やはり、前述のように、なぜ、アーノルド・シュワルツェネッガーが主演でないのか？！という居心地の悪さを世間から払拭できなかったマーケティングの方が問題視されるべきような気もします。
また、T-800のターミネーターのロボットを登場させ、「ターミネーター」というタイトルをつけたところで、ジェームズ･キャメロン監督がメガホンをとらなければ、本物の「ターミネーター」とは言えない…と考えるファンの厳しいメガネに敵うヴィジョンを、マックG監督が示せなかったのも、「T4」が盛り上がりに欠けてしまったマイナス要素だと思われます。その点については、マックG監督は自分の方からジェームズ･キャメロン監督に「T4」の相談役をつとめてほしいと打診しておきながら、いざ、ジェームズ･キャメロン監督が承諾し、元は愛着のある自らの作品だけに無償でコンサルティングをしてもよい…と申し出てくれたのを無視した経緯があり、マックG監督がジェームズ･キャメロン監督の好意を受け入れ、「T4」のクレジットに“ジェームズ･キャメロン監修”と銘打つことが出来ていれば、作品の見られ方は大きく違っていたかも知れず、残念です。
以上のように様々な点で、「T4」は作品の在り方が中途半端に見えてしまったのが、賛否の分かれた混乱したレビューや、口コミに表れ、結果的に出だしでつまずいてしまったような感じがあります。
やはり、「ターミネーター」を復活させるには、アーノルド・シュワルツェネッガーとジェームズ･キャメロン監督の両輪が不可欠なのかもしれませんが、「ターミネーター」シリーズよりも遙かに歴史があり、膨大なファンのベースを持つ恐れ多い作品を見事にリニューアルした実績の好例がすぐ下 ↓ にあるだけに、今後、「ターミネーター」と「スター･トレック」の取り組みの違いは何だったのか？！、分析と検討の対象になりそうです。

ハイドロボット襲撃！！




★かねてより容姿がミスター･スポックのバルカン星人に似てるとおちょくられていたオバマ大統領(←)まで、自分の生まれ故郷の星？！が出てくるとあっては観ずにはいられず、忙しい公務の合間にホワイトハウスの地下にあるらしい特別のミニシアターで鑑賞し、すんげぇー、よかったよッ！！と大絶賛のレビュー？！を発表してしまった合衆国政府お墨付きの大傑作「スター･トレック」が、先週の第2位からすればワンランクダウンとなるものの、首位を譲った「天使と悪魔」を抜き返し、順位を逆転して、実質的には第3位に“上がった”格好となっています。非の打ちどころのない作品として、メディアの天才J・J・エイブラムスがその才能を存分に発揮した本作は、公開3週めで約49％の売上げマイナスですが、映画館の数をさらに193館も増やし、この期に及んで4,000館を超える超拡大作品へと成長してしまいました！！
今年の現時点での最大ヒット作は、今週第9位の「モンスターVSエイリアン」ですが、その1億9,299万ドルのトータル興行成績を、現在1億8,358万ドルの「スタートレック」が来週には凌駕するものと見られ、ひとまず今年最大のヒット作になるのは確実です！！、今後は、今夏のサマームービー･ウォーズを闘う戦士としては最強の「トランスフォーマー2/リベンジ･オブ･ザ･フォールン」や、常勝タイトルの「ハリポタ」最新作「ハリー･ポッターと謎のプリンス」などのライバルを迎撃しなければならないエンタープライズ号ですが、公開のスタートが早いぶん、これから始まる本格的な夏休みを通したロングランで興行日数を稼げるため、今夏の覇者、そして、2009年№1ヒット映画のフラッグシップの座を充分に奪えそうです！！

★先週初登場で首位を飾ったものの、今週は「スター･トレック」に抜かれ、第3位に落ちてしまった「天使と悪魔」は、売上げのマイナス率が約54％で、大ブームを巻き起こした前作「ダ・ヴィンチ・コード」(2006年)の2週めのマイナス率約56％とそう変わらない推移を見せています。ただし、それはよしとしても、「ダ・ヴィンチ・コード」は2週めの時点で、すでに約1億3,651万ドル以上と、「天使と悪魔」より約5,000万ドル以上も多く稼いでいました…。「天使と悪魔」も来週には国内での売上げが1億ドルを突破しそうですが、「ダ・ヴィンチ・コード」の製作費は約1億2,500万ドルで、「天使と悪魔」はそれより多い約1億5,000万ドルです…。
キャラクターではなく、ミステリーのオチが大ヒットの起爆材だった「ダ・ヴィンチ・コード」だけに、多額の投資が必要な映画としてシリーズを展開し続けるのは容易ではありませんね。原作者のダン・ブラウンが今秋、出版する予定のロバート･ラングドン教授シリーズの第3弾「ザ・ロスト・シンボル」が、再び物議をかもすような、アッと驚く結末を用意してくれることを期待するしかありません。
下 ↓ の動画は、本作のプロモーションでイギリスBBCの番組「フライデーナイト・ウィズ･ジョナサン･ロス」に出演したトム･ハンクスが、1988年に主演したファンタジー映画「ビッグ」(監督ペニー・マーシャル)の中で観せたラップを、約21年ぶりに披露してくれた様子です。たくさんの名作に主演しているトム･ハンクスですが、やっぱり、一番好きなのは「ビッグ」かな…と思っていらっしゃるファンの方は多いのではないでしょうか。脚本はスピルバーグの妹、アン･スピルバーグでした！！




★初登場で第5位に着けた新作「ダンス･フリック」は、ホラー映画のパロディ「最終絶叫計画」シリーズをはじめ、「最凶女装計画」(2004年)、「最凶赤ちゃん計画」(2006年)といったシラジラしいギャグを連発するバカ映画「計画」シリーズの監督兼コメディアンとして知られるキーネン・アイヴォリー・ウェイアンズの甥っ子ダミアン・ウェイアンズがメガホンをとった、いわゆる、ウェイアンズ・ファミリーのスプーフ･ムービー･シリーズの最新作です。
内容はタイトルからもカンタンに想像がつく通り、「ヘアスプレー」(2007年)や、「ハイスクール･ミュージカル」シリーズといった最近のヒット作から、「フラッシュダンス」(1983年)、「ダーティ･ダンシング」(1987年)といった過去の名作まで、様々なミュージカル･ダンス映画のパロディを詰め込ましたッ！！ということですね。
オープニング成績の1,111万ドルは心もとない感じですが、本作の製作費は約2,500万ドルの小商いなので、この先、興行でそれほど数字が伸びずとも、そこそこ稼いでおけば、後はテレビ放送や、DVDの2次・3次利用でキッチリと利益をはじき出せる可能性が見込めそうです。よって、ウェイアンズ一族は次は何の映画をパロディしようか？！、ネタ探しを早速、家族会議で相談していそうで、その様子を想像するとグッタリした気分になります…。

「ダンス・フリック」　予告編




★先週第3位だった「X-MEN/ウルヴァリン」は、新作が3本封切られた結果、3＋3で第6位という素直な順位です。公開4週めで709館が終了し、約47％の売上げマイナスの結果、ついに100万ドル台にまで収入が減ってしまいました…。
そんな興行のフィナーレが見えてきた本作の製作費は約1億5,000万ドルです。
現時点までに全世界でトータル約3億800万ドルの興行収入をあげていますから、ぼちぼち元手は回収できそうなのですが、第1作め以外は国内だけで2億ドルを余裕で稼いできたビッグタイトルの「X-MEN」シリーズだけに、このスピンオフの成績は少し物足りないものとして見られそうです…。

★第7位と第8位は、“男はバカで下半身に人格が宿っているらしい…”という視点においては共通したものがある、プレイボーイの改心コメディ「ゴースツ･オブ・ガールフレンズ・パスト」と、「危険な情事」(1987年)のリメイクだと思われている「オブセスド」ですが、このペアは先週の第4位と第5位で、常に上下の並びを保ったまま、仲良くランクダウンしています。しかし、公開5週めで1,031館が打ち切り、約56％の収入を失った「オブセスド」は、公開4週めで895館が撤退したものの、まだ2,255館も上映している「ゴースツ･オブ・ガールフレンズ・パスト」とは、数字的に差がかなり開いてしまったので、そろそろペアは解消となりそうです。しかし、製作費わずか2,000万ドルの低予算映画「オブセスド」の方が、スターを揃えた「ゴースツ･オブ・ガールフレンズ・パスト」よりもたくさん稼いでいるので優秀です。

★お子さま向けケーブルテレビのニコロデオンでテレビ･アニメのシリーズになる可能性が出てきた第9位のパラマウント/ドリームワークス･アニメの「モンスターVSエイリアン」は先週第7位で、先週第6位だった「セブンティーン・アゲイン」より、ひとつ下に着けていましたが、今週は同映画と順位を入れ替え、ひとつ上になりました。息の長い本作は公開9週めに入っており、現時点では今年の全米最大ヒット作として、年間チャートの首位に立っています。ただし、前述の通り、「スター・トレック」に抜かれるのは時間の問題ですが、今だ、1,434館が上映しているので、2億ドルの超大台を突破できるかもしれませんね。

★第10位の青春ファンタジー「セブンティーン･アゲイン」は、先週の第6位から転げ落ちてきました…。公開6週めにして、1,343館が一気に撤退したので、もう興行はおしまいですね。売上げも大きく70％以上も下落しています。
なお、この映画で主人公ザック・エフロンの妻スカーレットの若い頃を演じているアリソン･ミラーは、今週末29日(土)からチョン･ジヒョンと共演したアクション･ホラー「ブラッド/ザ・ラスト・ヴァンパイア」(邦題「ラストブラッド」)が日本公開です！！

★最後はこの週末の全米公開作品ですが、「スパイダーマン」シリーズのサム･ライミ監督がキャリアの原点に立ち返ったホラー映画「ドラッグ・ミー・トゥ・ヘル」と、ディズニー･ピクサーのCGアニメ「カールじいさんの空飛ぶ家」が登場です！！
ユニバーサル映画が配給する「ドラッグ・ミー・トゥ・ヘル」は公開館数が約2,400館程度と少なめなので、それより1,000館以上も差をつけた規模の約3,700館で公開される「カールじいさんの空飛ぶ家」が、初登場で興行ランキングの最も高い上空にアップするのはすでに決定的です。
そして、今週第15位に着けている菊地凛子ちゃんの最新作のコメディ映画「ブラザース･ブルーム」(↓)が現在の52館だけの限定上映から公開館数が拡大される予定なので、次回はBEST10に乗り込んでくるかもしれません！！、同映画はこの週末、単館あたりのアベレージでは約6,980ドルを稼いでいて、第3位「スター･トレック」の平均値5,416ドルを抜いている人気ぶりです！！、お楽しみにッ！！






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