************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


投資銀行を核とする金融機関グループ、モルガン・スタンレーの経済アナリスト、ベンジャミン・スウィンバーンの調べによれば…、全米で年間に39本の3D映画が封切られた2011年に、同3D映画が売り上げた興業成績のうち、実際に3D上映の鑑賞から得られた収入の割合は約54%で、翌2012年は、35本の3D映画が、ほぼ横ばいの53%を売り上げたものの、昨2013年には大きく下落の傾向に転じ、34本の3D映画が、まさに3D上映から得た売上げの割合は42%にまで落ちてしまいました。そして、そうした過去の実績の推移を踏まえて、分析の予想を立てると、今年2014年には、3D映画が鑑賞される割合は、ついに4割を切って、39%ぐらいにまで低下するだろう…とのことです。








つまり、全米の映画館で、ある映画が3D上映と、フツーの2D上映との2種類で上映されていれば、割増し料金を払ってまでして、3D上映を選ぶ観客は10人のうち、4人ぐらいしかおらず、半数以上の6人ぐらいの人たちは、2D上映でかまわないよ…という状況になってしまったわけですね。


…と、いきなり、何を言っているのかと言うと、上 ↑ 下 ↓ のインターナショナル版のテレビスポットをご覧の天才ダーレン・アロノフスキー監督の「ノア」を配給するパラマウント映画が、約1,000万ドルの追加の製作費を投入して、聖書の方舟の物語を3D化することになったのですが、もはや、全米では3D版の上映は行わず、イギリス、オーストラリア、そして、フランスを除いた諸外国の65の地域でのみ、「ノア 3D」をリリースするそうです…。



大洪水のスペクタクルを描いたらしい映画の内容からすれば、確かに3D映画として、その映像の迫力をアピールしても、おかしくはないのですが、パラマウント映画のコメントによれば、2D上映のみの地域の観客は、“優れた経歴の監督とキャストとが織りなす物語のドラマチックな要素を堪能してほしい…”とのことです。
しかしながら、その言葉の裏側には、冒頭のように、もうアメリカでは、3D映画を観る人は少数派だから…といった本音の事情があるのは、今さら指摘するまでもありませんね…。


ジェームズ・キャメロン監督の「アバター」(2009年)が、3D映画の時代のブームの始まりとするならば、3Dバージョンがあるのに、それが本国では上映されないことからして、3D映画の時代の終わりを告げる作品になってしまったのかもしれない「ノア」は、来月3月28日から、フツーの2D上映のみで全米大洪水です…。


Academy Award® winner Russell Crowe stars as Noah, a man chosen by God for a great task before an apocalyptic flood destroys the world.





【注意】本文の二重使用・無断転載厳禁。引用は当ブログ名を明記し、リンクをお願いします。特に某映画サイトのライターは文章を丸々コピーしないこと!!


Search in CIA