製作・配給のパラマウント映画が、視聴制限のレイティングを実質的に無制限と言える PG-13 にすることを目標に置き、小学生の児童も含めた家族全員で楽しめるファミリー・エンタテインメントのゾンビ映画？？にすると決めたことで、すでにゾンビ・フリークのホラー映画マニアの人の中には、この映画はもう観ない…と腹をくくっている人も少なくない、ブラッド・ピット主演のゾンビ・ホラー風？？アクション超大作「ワールド・ウォーZ」の撮影の様子のビデオと写真をご覧ください…！！、ちなみに、ギレルモ・デル・トロ監督は製作総指揮を手がけたリメイク・ホラー映画「ドント・ビー・アフレイド・オブ・ザ・ダーク」の先月8月末の全米公開にあたって、“ PG-13 は臆病者が駆け込む避難所” といった言い方で、子ども向けのホラー映画というものはないのだから、すべて R指定になる…といった主旨の発言を行っていますが、これは裏を返して言えば、子どもにホラー映画なんて観せるものじゃない…といった健全な考え方の含みにも解釈できるので、収益増の観客層拡大の目的にもとづき、ゾンビ映画を小学生も観られるように製作するというパラマウント映画の方針には、いささかモラルが問われる向きもあるのかもしれませんね。









007シリーズ史上最もサイテーの評価を食らい、失われた第22作と言われる「007/クォンタム・オブ・ソレス(慰めの報酬)」(2008年)のマーク・フォースター監督がメガホンをとっていることでも、ハードコアなホラー映画ファンは、この映画はもう観ない…と諦めている最新作「ワールド・ウォーZ」は、お笑い界の大物メル・ブルックスの息子のマックス・ブルックスが執筆した同名ベストセラーの著書(文藝春秋)の映画化ですが…、しかし、先ごろ、パラマウント映画がリリースした映画のあらすじが、原作とは基本的な設定を違えていることで、原作のファンまでが、この映画はもう観ない…と怒りだす事態に発展しています…。

言わばモッキュメンタリーの体裁をとった原作の内容は、ゾンビ感染のパンデミックに端を発するゾンビとの世界大戦が終結した10年後を舞台に、主人公の国連調査員が大戦の記録を残すため、世界各地を旅して、生存者の体験談の証言を聴き取り調査する…といった内容で、過去の出来事を振り返る後日談なわけですが、その設定では、あらかじめ結末がわかっているに等しいと考えたらしいパラマウント映画は、ゾンビ大戦を現在進行中の出来事として映画ではとらえ、ブラッド・ピット扮する主人公の国連職員ゲリー・レインが事態の収拾につとめる様を描くそうです。







確かに、ご覧になった動画のように、ゾンビ大戦を現在起きている出来事とするほうが緊迫感の増しそうな印象ですが、しかしながら、前述のように映画のレイティングが PG-13 の範疇にとどめられるのであれば、完成した映画には、従来のゾンビ映画で観られたような過激な描写はないわけですから、果たして、現在進行形のストーリーへの変更で、本当に観客をホラー映画の醍醐味の興奮に導くことができるのか？！には、やはり疑問が残り、むしろ、原作どおりに後日談の体裁をとっておく方が、抑えた描写でも、観客のイメージを膨らますことができたような気がしないでもありません。
ただし、テレビ放送という枠の範囲で、ゾンビものを成立させた「ザ・ウォーキング・デッド」のような作品もあるわけですから、「ワールド・ウォーZ」が子どもも観られる PG-13 になることに、あまりこだわることもないのかもしれませんが、それにはフランク・ダラボン監督並みの力量が、マーク・フォースター監督に問われることになります…。


さて、以上のように原作とは設定が違うことで、小説のファンはもう観たくない…と不満を述べ、レイティングが PG-13 になることで、ゾンビ映画やホラー映画のファンはもう観ない…と決め込んでいるといった否定的な反応の意見ばかりが聞かれる「ワールド・ウォーZ」ですが、どうやらゾンビは走るなど、かなり素早く動くらしいことがわかった撮影の様子の動画を観て、CIAリーダーのホラー好きのみなさんは本作について、どのような期待の感想を持たれたでしょう…？！
なお、動画は、先月8月末にスコットランドのグラスゴーでロケが行われた群集シーンだと思います。写真は、同じく先月ですが、初旬に行われたイングランドのコーンウォールでの撮影風景です。


果たして、クリスマスにゾンビ映画を観たいか？！も含めて、微妙な要素の多いブラッド・ピット主演のゾンビ映画風？？アクション超大作「ワールド・ウォーZ」は、来年2012年末の12月21日から全米公開です…！！





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