************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


シリーズ最終章の完結編「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 2」の主演トリオ=ハリー/ダニエル・ラドクリフ、ハーマイオニー/エマ・ワトソン、ロン/ルパート・グリントのキャラクター・ポスターが3枚そろったので、まとめて、ご覧ください!!、3枚そろったので…というのは、実はシリーズを製作・配給するワーナー・ブラザースがダニエル・ラドクリフのポスターをリリースしたのは一昨日で、エマ・ワトソンのポスターを公開したのは昨日だったのですが、最初のダニエル・ラドクリフのポスターが1枚だけ出た時点で、ワーナー・ブラザースは「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン4/オン・ストレンジャー・タイズ」のプロモーションを真似て?!、日替わりの日めくりポスター?!で、毎日1枚ずつポスターを出すのでは…?!とピンときたので、すぐに紹介せず、様子を窺ってみたところ、案の定、その読みのとおりに、今日はルパート・グリントのロン・ウィーズリーがリリースされて、北米のカレンダーで言えば、月~水の3日間で、主演トリオのポスターがそろうに到りました…!!、なので、今週の平日はまだ後2日ありますから、レイフ・ファインズのヴォルデモートに、トム・フェルトンのドラコ・マルフォイあたりのポスターを、もしかすると、ワーナー・ブラザースは用意しているのかもしれませんが、そうだったなら、それらもまた追って、ご覧いただきたいと思います。
さて、今夏の北米での映画興行合戦のサマームービー・ウォーズで、最大ヒットの№1の売り上げを記録するのは、10年越しのシリーズがついに完結する、この「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 2」か、もしくは同様にシリーズ完結の「トランスフォーマー3 / ダーク・オブ・ザ・ムーン」のどちらかだと予想されているのですが、奇しくもハリーが日替わりポスターのマーケティングをパクッた「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン4/オン・ストレンジャー・タイズ」の先週末のオープニング興行の結果は、ともに3D映画の両作品にとって、少し暗い影を落とした、よくない前兆となってしまっています…。





サマームービーの大作映画の初公開のオープニング成績は、概ね8,000万ドル前後がノルマのハードルと考えられています。なので、その目安をもとにすると、オープニング成績で約9,015万ドルを売り上げたディズニーの「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン4/オン・ストレンジャー・タイズ」は大成功で、何ら文句のつけようはない感じですが、その数字に対して、月曜日アサ恒例の全米映画ボックスオフィスBEST10で、売り上げの減少は止まらず…と見出しをつけた理由は、下記の旧トリロジーの興行成績の一覧をご覧になれば、即座にご理解いただけると思います。

   「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン3/アット・ワールズ・エンド」(2007年5月公開/製作費3億ドル)
     オープニング成績=1億1,473万ドル 国内3億942万ドル+海外6億5,400万ドル=9億6,342万ドル

   「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン2/デッドマンズ・チェスト」(2006年7月公開/製作費2億2,500万ドル)
     オープニング成績=1億3,563万ドル 国内4億2,331万ドル+海外6億4,286万ドル=10億,6617万ドル

   「「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン」(2003年7月公開/製作費1億4,000万ドル)
     オープニング成績=4,663万ドル 国内3億541万ドル+海外3億4,885万ドル=6億5,426万ドル

つまり、ジャック・スパロウの海賊船が最も波に乗っていたのは、シリーズ第2作めの「デッドマンズ・チェスト」で、第3弾「アット・ワールズ・エンド」から、新トリロジーの第1章「オン・ストレンジャー・タイズ」にまたいで、オープニング成績の数字は下がり続けているわけですが、なぜ?!、最新作は1億ドルを切るまでに売り上げを転落させてしまったのか?!、その理由を考えるヒントとして、経済メディアのウォールストリート・ジャーナルが、以下のような興味深いデータを示してくれました。


ウォールストリート・ジャーナルのアナリストのリチャード・グリーンフィールドの調べによれば(via:Deadline)、「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン4/オン・ストレンジャー・タイズ」の北米でのオープニング成績=約9,015万ドルのうち、およそ約38%が、IMAX 3D 以外の上映館から、もたらされた収入だったそうです。
この約38%という数字は、前年同時期に公開されたドリームワークス・アニメの「シュレック4・エバーアフター」(2010年5月公開)の約54%や、「ヒックとドラゴン」(2010年3月公開)の約57%から大きく下落しており、裏を返せば、IMAX 3D で映画を観る人の割合が増えた…?!とも言えるわけですが、「オン・ストレンジャー・タイズ」に関しては、前述のように全体の数字が下がっているわけですから、これはとりもなおさず、IMAX 以外の3Dと、通常の2D上映で映画を観る人の数が大幅に減ってしまった=観客動員の低下を示しているに他なりません。

ならば、「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン」シリーズの人気が著しく低下してしまったのか?!というと、全世界での売り上げに目を転じると、同映画は先週末の世界ほぼ同時公開から、わずか5日めの24日(火)付けで、すでに4億ドルを稼ぎ出してしまっているので、ジャック・スパロウのカリスマ性が健在であることは窺えます。
なのに、北米では、その全世界大ヒット映画が、売り上げ減でガッカリ…となってしまったことについて、アナリストのリチャード・グリーンフィールドは、先の IMAX 3D 以外で映画を観る人が大きく減った事実を根拠に、入場料金の安い2D上映館をもっと増やすべきだった…と、最新作を3D映画として強く打ち出したディズニーの戦略…のみならず、鑑賞料金の高い3D映画で容易に儲けようとするハリウッドの映画スタジオのビジネス指向に、消費者の観客はもう、嫌気がさし、総じて映画館離れを招いてしまっていることを指摘しています…。

「オン・ストレンジャー・タイズ」の世界的大ヒットに大きく貢献しているのは、中国やロシアといった人口が多く、なおかつ、3D映画がまだ重宝されている地域であって、「アバター」(2009年)の大ヒット以来、数々の3D映画を観てきた北米の観客は、もう3D映画を珍しいとも、ありがたいとも思っていない、どころか、3D映画は頭痛がする、子ども用の3Dメガネが用意されていないと、子どもは3Dメガネのずり落ちが気になって、ロクに映画を観られないので、家族連れはハナから3D映画を敬遠するようになった、ジョニー・デップのように視覚障害の身体的事情を抱えている人は3D映画を観られない…など、諸問題を経験してきたことで、どうして、ともすれば不快な思いをするものに、今さら、より高いお金を払わなければならないのか?!となり、3D映画であることを宣伝で強くアピールするに反比例して、だったら、やめておこう…となってしまう傾向が見られつつあるようです。


サマームービー・ウォーズの覇者と目される「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 2」と、「トランスフォーマー3 / ダーク・オブ・ザ・ムーン」のうち、後者については、3Dカメラを使用し、マイケル・ベイ監督がことさら3D映画を意識した演出を施したことで、3D映画であることが映画の重要な性質となっており、3D上映で観ないと、映画の本来の醍醐味を存分に味わうことができない作品なわけですが、果たして、そもそも3D映画ではなく、また、これまで過去の10年間ずっと、2Dで観たきた「ハリー・ポッター」を、観客は本当に、その結末は3D映画として観届けなければならない…と思ってくれているのか?!には、少し疑問がなくもありません。
よって、「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン」シリーズが最新作で3D映画になったことについては、どうやら、NOと言った人が多かったらしい実績を踏まえると、その傾向が「ハリポタ」にどう作用するのか?!も懸念せざるを得ません。

CIAリーダーのみなさんは、ウォールストリート・ジャーナルの指摘のように、北米の今年2011年の映画大不況を招いた映画離れの要因として、映画スタジオは自分たちで自分たちの首を絞めているにしかすぎない…と言われ始めた 3D映画と、その鑑賞料金について、どのようなお考えをお持ちでしょう?!、フォーラムに3D映画のトピックを作ったので、何か意見のある人は書きこんで、あなたの考えをほかの人とシェアしてください…!!


シリーズ最終章の完結編「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 2」は、ポスターに書かれている、7月15日の北米公開日を基準に、その前後の日付けで世界同時封切りです…!!



フォーラムのページを用意したので、映画のニュースや話題についての意見、また、自分が観た映画の感想などを伝えたい人は、自由にトピックを立ててください。




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