************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


全体の投票による公明正大な多数決で決定される他の部門とは違い、ごく限られた少人数が一般に公開されていない映画を密室で鑑賞し、会議で審査して、受賞作品を決めてしまうため、その選考過程がいつも不透明視されてしまう(=選考委員のうち、発言力の強いリーダー格の人ひとりを買収すればよい)ことから、本当はもう廃止したほうがいい…とまで言われる、ある意味ではオスカーのお荷物のような外国語映画賞ですが、いかに権威のない形だけの賞とは言え、これをキッカケにして諸外国の優れた映画や才能の存在を知ることができてきたことの価値に変わりはありません。
昨2010年9月に、カナダのトロント国際映画祭と、コロラドのテリュライド映画祭で上映されて、満点のレビューを獲得し、映画の格付けサイト RottenTomatoes では、レビューの数が少ないとは言え、支持率100%の最高評価を与えられている本作も、来月2月27日にオスカーを得ることで、世界にはばたく可能性が高そうです…!!









先月1月末に発表された第83回アカデミー賞ノミネートで、外国語映画部門の候補5本のうちに選ばれ、「バベル」(2006年)のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の「ビューティフル」と並んで、どちらかが最優秀作品賞を獲るだろう…と、受賞が有力視されているカナダ映画「インセンディーズ/焼け焦げるたましい」の予告編です…!!
過去に札幌国際短編映画祭で作品が受賞しているデニス・ヴィルヌーブ監督がメガホンをとった本作は、レバノン出身のカナダ国籍の演劇人ワジディ・ムアワッドの戯曲を映画化したもので、そのオリジナルの舞台は日本でも上演されています。なので、すでに物語の中身をよくご存知の方もきっと、CIAリーダーのみなさんの中にもいらっしゃるかもしれませんが、カンタンにあらすじを紹介させていただくと…、


双子の姉弟ジャンヌとシモンが亡くなった母から託された遺書には、それぞれ自分たちの知らない肉親を探し出し、母からのメッセージの手紙を渡してほしい…と、思ってもみない驚きの内容が記されていた!!、この遺書により、すでに死んだ…と母から伝え聞かされていた父が、実は中東で生きているらしいことを知った姉のジャンヌは、素直に母の遺志にそい、父親探しをはじめるが、母がその生涯にわたり、秘密にしてきた兄弟が自分にはいる…と知った弟のシモンは、母との間に軋轢があったこともあって戸惑い、遺志の兄弟探しを拒んでしまう…。しかし、中東に赴いた姉の父探しの旅が進展するにつれ、シモンも自分は兄弟を探さなければならない…と考え直し、姉弟はやがて、母が過去に秘めて封印した、もうひとつの衝撃の人生にたどり着くことに…。
とまぁ、そういったプロットにより、最後はレバノンの戦争と、それから逃げ惑う難民に関しての悲劇が物語られることになるそうです。ご覧のように、テンションに満ちたサスペンス・タッチの予告編からも、おのずと映画のクォリティの高さが察せられる「インセンディーズ/焼け焦げるたましい」の配給権を取得したのは、ソニー・ピクチャーズで、アメリカでは今春4月22日から一部の映画館で限定公開で封切られます。昨2010年にカナダで最も高く評価され、すでに国内で数々の賞を与えられている映画が、オスカーも奪取するのか?!、楽しみにしておきましょう…!!





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