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ダニー・ボイル監督によれば、「キャスト・アウェイ」(2000年)で、無人島に囚われたトム・ハンクスの相手役をつとめた名優?!のバレーボールさんは、本作には出演していないそうです。つまり、生きるか死ぬかの極限の孤独に、ファンタジーは持ち込みません…といった主旨の言葉ですから、この映画は半端なくシリアスで生々しく、観通すのがつらい作品であるということです…。






昨2009年の第81回アカデミー賞において、万人が傑作と認める「スラムドッグ$ミリオネア」(2008年)で、最優秀作品賞をはじめ計8部門を制覇して、旋風を巻き起こし、自らも最優秀監督賞を受賞したダニー・ボイル監督が、オスカー受賞後、初めて発表する注目の最新作「127時間」の予告編を、配給のFOXサーチライトがリリースしました…!!

役者バカのジェームズ・フランコがまさに単独主演に選ばれた本作は、小学館から邦訳本「奇跡の6日間」が出版されている登山家アーロン・ラルストンが、2003年4月26日にユタ州のブルージョン・キャニオンで大地の裂け目に転落し、運悪く降ってきた岩に挟まれて引き抜くことができない右腕を、自ら切り落とすことで奇跡の生還を果たした体験の一部始終を忠実に映画化したものです。
1975年にインディアナ州で生まれたアーロン・ラルストンは、127時間…つまり5日間とちょっとの間、岩に腕を捕られて身動きできない自分の状況をビデオカメラで撮影しており、言わば遺書のようなつもりで、自らの心境と、家族や、友人らへのメッセージを記録していたそうで、それを再現する映画の大部分は、ジェームズ・フランコのひとり芝居の独壇場となり、役者バカにとっては願ってもない、演技力を発揮する類まれな機会に恵まれたことになります。


で、上 ↑ の写真が、そのアーロン・ラルストン本人が撮影した実際の状況で、5日間の間、渇きをしのぐのに、自分のオシッコを飲むといった水分のリサイクルも限界に達し、ついに岩に挟まった右腕を切ることになるわけですが、その時に使われた拙い道具が、隣りに並べた写真です…。
そのようなコンパクトなナイフとペンチで、約1時間をかけて、すでに死んでいると言っていい右腕を、アーロンは自分で切断してしまったわけですが、筋肉を切るのは、さすがにもはや、大して痛みを感じなかったらしいのですが、神経を切断するのは激痛が走り、骨を砕くのは耐えがたかった…といった風にふり返り、述べています。

と、以上のような極限状況を、ダニー・ボイル監督がファンタジーのゴマカシなしで描いたとなれば、映画の内容はかなりショッキングで、冒頭に記したように、観る側もつらく、精神的に追い詰められますから、ダニー・ボイル監督は、この「127時間」を“観客に挑戦する映画になる…”と、脚本にサイモン・ビューフォイ、音楽にA.R.ラフマーンという、「スラムドッグ$ミリオネア」を傑作たらしめた才能が再結集した野心作について語っています。


予告編に登場している二人のハイカーの女性は、「旅するジーンズと19歳の旅立ち」(2008年)の中で、ラブラブのカップルが観るのにふさわしい映画として、「テキサス・チェーンソー・ビギニング」(2006年)を薦めていたアンバー・タンブリンと、妹のルーニーが、リメイク映画の超話題作「ドラゴン・タトゥーの女」(2011年12月21日全米公開)の主演に抜擢された、「ザ・シューター/極大射程」(2007年)のケイト・マーラ。
そして、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(2005年)で、フランスのボーバトン魔法アカデミーの代表選手として、魔法学校対抗試合に臨み、ヴァンパイアのエドワードや、ハリーと魔法の腕を競っていた美女のフラー・デラクールとして知られるクレマンス・ポエジーが、ジェームズ・フランコの恋人として登場するほか、謎のモンスター映画「クローバーフィールド」(2008年)の地下鉄のトンネルの場面で、クリーチャーに襲われて寄生され、その後、隔離されて、とんでもないことになったリジー・キャプランも出演しています。


ダニー・ボイル監督最新作「127時間」は、アメリカでの11月5日からの限定公開に先がけ、まずは来月9月12日に、カナダのトロント国際映画祭でプレミア上映された後、10月13日から開催される第54回ロンドン・フィルム・フェスティバルが幕を閉じる28日にクロージング作品として上映されることになっています。各映画祭でどういった評価が下されるのか?!、とても気になる作品です…!!





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