親父向けのラブコメ?!が初登場第1位!!
でも、真のヒットは超低予算ホラー映画!!
*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル興行成績 の順です。
第1位(初) 第2位 第3位 第4位 第5位
第1位「カップルズ・リトリート」
$35,340,000-(3,000館)-$35,340,000
第2位「ゾンビランド」
$15,000,000-(3,038館)-$47,801,000
第3位「くもりときどきミートボール」(公開中)
$12,000,000-(2,992館)-$96,251,000
第4位「トイストーリー 1&2 3D」
$7,674,000-(1,752館)-$22,676,000
第5位「パラノーマル・アクティビティ」
$7,066,000-(159館)-$8,280,000
第6位 第7位 第8位 第9位 第10位
第6位「サロゲート」
$4,115,000-(2,992館)-$32,573,000
第7位「インベンション・オブ・ライング」
$3,370,000-(1,743館)-$12,327,000
第8位「ウィップ・イット!」
$2,800,000-(1,738館)-$8,766,000
第9位「キャピタリズム/マネーは踊る」(12月公開)
$2,700,000-(995館)-$9,095,000
第10位「フェーム」
$2,556,000-(3,110館)-$20,042,000
★ランキングに初登場映画の解説はこちら…!! →
★日本では体育の日でお休みの本日12日(月曜日)ですが、アメリカでは明日となる、この10月第2月曜日は、コロンブスのアメリカ大陸発見を祝うコロンブス・デーのお休みです!!、ということで、アメリカも日本と同じく3連休となるロング・ウイークエンドの10月第2週の全米映画興行は、先週の前回(2日~4日)から約5%近い売り上げの伸びを見せています。また、前年同時期との比較でも、約15%のアップとなる好実績を達成していますが、この週末に全米公開された新作映画はたったの1本だけでした…!!
★プロデューサーとして、親友のヴィンス・ヴォーンを使い、ジェニファー・アニストンと共演させたラブコメ「ハニーVS.ダーリン/2年目の駆け引き」(2006年)を成功させたのに続けて、リース・ウィザースプーンとヴィンス・ヴォーンを組ませたホリデイ・ムービー「フォー・クリスマスズ」(2008年)も大ヒットに導いたばかりか、やはり、悪友のジョン・ファブローをチョイ役に起用し、製作総指揮をつとめた「アイアンマン」(2008年)で、コミック・ヒーロー映画のブームを大きく盛り上げた、俳優のピーター・ビリングスリーが、そのふたりの親父ども、ヴィンス・ヴォーンとジョン・ファブローをメイン・キャストに起用した監督デビュー作のコメディ「カップルズ・リトリート」が、この週末唯一の拡大公開の新作映画だけに、当たり前の結果として初登場第1位におさまりました…!!
とは言え、製作・配給のユニバーサル映画が全米3,000館で封切った本作のオープニング成績は約3,534万ドルと、期待を上回る並以上の好成績ですから、他に観る映画がなかったから…といった理由だけで、この幕開けのスタートダッシュを軽んじるのは、作り手らに少し気の毒では…?!と思われるかもしれません。
しかし、内容的には、初めから低い期待をさらに下回わる最低のレビューしか得られていないクソ映画の本作の、映画の格付けサイト RottenTomatoes での支持率は腐りきった、たったの13%で、この出だしの好調が持続するとは思えないので、ヴィンス・ヴォーンの人気もさることながら、やっぱり、同時公開のライバル作品がなかったことが、「カップルズ・リトリート」の初登場第1位に大きく貢献しているのは間違いなさそうです。
よって、4組のカップルがリゾートの島で、カップル・セラピーを受ける過程のチグハグを観せるだけのたわいない映画なのに、なぜか?!、製作費が約7,000万ドルも費やされている本作は、ヴィンス・ヴォーンをはじめとする主要キャストらのコメディアンとしての人気と知名度が、ほぼアメリカ国内だけに限定されていることを考慮すると、このオープンング・ヒットでも、ユニバーサル映画は、本作での大儲けは見込めなさそうです…。
本作の出演者は、前述のヴィンス・ヴォーンとジョン・ファブローのほか、「ハンコック2」に出る予定は今のところないと発言し、喝采を集めたジェイソン・ベイトマン、「アイスエイジ3」(2009年)で声優をつとめていたアフロ・キューバン系コメディアンのファイゾン・ラブといったオッサンらに対して、女子高生探偵「ヴェロニカ・マーズ」のクリステン・ベル、新婚旅行で本性を露わにする「ウォッチメン」(2009年)のシルク・スペクターことマリン・アッカーマン、マライア・キャリー本人を主人公にしたスパイク・リー監督の短編映画「ラヴァーズ&ヘイターズ」(Lovers & Haters)に出演していたカリ・ホーク、昔のエッチな生写真が、当時の恋人により、エロサイトに投稿されてしまった、「セックス・アンド・ザ・シティ」のシャーロットことクリスティン・デーヴィスといった魅力的な女優たちが出演しています。ジョン・ファブローとクリスティン・デーヴィスのカップルは、いわゆる姉さん女房になりますが、それ以外の3組は中年のオヤジが若い女を連れている印象で、作り手のオッサンらが映画作りにかこつけ、楽しんでるような感じがウザイ作品ですね…ッ!!
ユニバーサル映画の調べによれば、そんな「カップルズ・リトリート」の観客の約6割は女性で、およそ56%が30代以上のアダルト層だったそうです。
映画の登場人物らと同じような世代が主に観に来ていたわけですが、いくらスクリーンセーバーのように美しいリゾートを舞台にしたところで、カップル・セラピーなんて辛気臭い内容のラブコメを、恋や結婚に理想を想い描く若い男女が観たいはずありません…ッ!!
なお、監督をつとめた俳優のピーター・ビリングスリーの出演作は何やねん?!てことですが、この人は(↑)、「ポーキーズ」シリーズで有名だった故ボブ・クラーク監督の代表作で、アメリカではとても人気のあるクリスマス映画「ア・クリスマス・ストーリー」(1983年)の主人公ラルフィーを演じてた子役だった人です…ッ!!
↑ ヴェロニカ・マーズの水着姿だけが楽しみ…!!とか言うと、やっぱり、オヤジ
臭くなってしまいます…?!
★本作のリメイク権を2008年初めに取得したドリームワークスのスピルバーグ監督が、ロサンゼルスのパシフィック・パリセーズのお家で、この映画のDVDをひとりで鑑賞していたら、ほどなくして、誰もいないはずの寝室につながるドアがギィィィ…ッ、バタン…ッ!!と、勝手に閉まってしまい、何者か?!が中から鍵をかけてしまったことで、スピルバーグ監督は自分でカギの110番の業者に電話して、ドアをこじ開けてもらうハメに陥り、背筋が凍るほど怖くなってしまった映画の天才は“この映画は呪われている…”と確信し、自宅にDVDを置いて、祟られるのを避けるため、呪われた映画に直接、手を触れずにすむよう、わざわざ、DVDをゴミ袋に放り込んで、ドリームワークスのオフィスに返却した…、という怪談話?!が、ロサンゼルス・タイムズで報じられ、映画の恐ろしさのウワサに拍車がかかった製作費=約1万5,000ドル(約135万円)の超低予算ホラー映画「パラノーマル・アクティビティ」が、わずか159館の上映館数ながら、1館あたりで約4万4,163ドルを稼ぎ、首位の「カップルズ・リトリート」の単館売り上げのアベレージ=約1万1,780ドルを大きく凌いで、この週末の実質的な№1ヒット作となり、第5位に初登場しました…!!
ゲーム・デザイナーで、映画は素人のオレン・ペリ監督が、無名の俳優を使い、自宅で約1週間で製作した本作は、公開館数200館以下の映画として、オリバー・ストーン監督のアカデミー賞受賞作「プラトーン」(1986年)が長らく保持していた174館で370万ドルを稼いだ週末興行成績を完璧に打ち破る約706万ドル超を、この週末に売り上げ、新記録の快挙を達成していますッ!!
2007年のスラムダンス映画祭などで上映され、あまりの映画の恐ろしさに途中で席を立つ観客が後を絶たない…といった、まともに観られないほどの怖さが口コミで広がっていた本作は、冒頭に記したように、当初は本作のアイディアに目をつけたパラマウント/ドリームワークスがリメイク映画を作るはずでしたが、世間に顔の知れた俳優らを使ってしまっては、モッキュメンタリー映画としての魅力を損ない、オリジナルよりも怖い新作を作ることは無理…と判断したメジャー・スタジオのパラマウント映画が、まさに“第2の「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」”として、あえて超低予算映画のまま、公開に踏み切ることにした作品です。
まずは大学生をターゲットにして、口コミを一般に広げるべく、先月9月25日から13のカレッジタウンで、上映時間を深夜以降に限ったミッドナイト興行の限定公開という、作品の恐ろしさをより盛り上げるイベント・スタイルで封切られた本作は、ネット上で“自分たちの地元の街でも上映してくれ…ッ!!”という要望を募るキャンペーンのプロモーションを展開し、その鑑賞希望者数がついに100万人を突破したことで、今週末から全米に恐怖を拡大していく予定なので、もしかすると来週は、さらに順位をあげ、BEST3に食い込んでる?!かもしれません…!!
また、この「パラノーマル・アクティビティ」ブームにより、これまでアメリカのホラー映画シーズンであるハロウィンの10月にひとり勝ちをしてきた「SAW」シリーズの牙城がついに崩される可能性が高まってきたことで、来週末23日に全米公開される最新作「SAW Ⅵ」のオープニング成績がどういった影響を被るのか?!に、業界関係者の注目が集まっています…!!
なお、ちなみに現在、映画館で公開されている「パラノーマル・アクティビティ」は、続編を作れるようにパラマウント映画が考慮した結果か?!、そもそものオリジナル版よりも、約10分間短い劇場版が上映されています。
この改変のおかげで、本作が製作された2007年から、映画祭で上映された2008年の間に観た人と、現在の映画館での公開で初めて観た人との間で、微妙に会話が食い違ってしまっているのですが、いずれDVD/Blue-Rayで、ノーカット完全版としてオリジナル版がリリースされたり、特典映像で本当のラストシーンのほか複数、用意された結末が初公開され、「パラノーマル・アクティビティ」は再びブームを盛り上げるのかもしれません。
果たして、日本では、どういった結末のバージョンで登場するのか?!が楽しみですが、まるで救いのない感じがするオリジナル版がおもしろそうです…!!
★さて、今週末の全米公開映画は…、「マルコヴィッチの穴」(1999年)のスパイク・ジョーンズ監督が、モーリス・センダックの世界的ベストセラーの名作絵本を映画化したシュールなファンタジー映画「かいじゅうたちのいるところ」が、その紆余曲折の製作過程で、一時はオクラ入りにまでされかけた難局を乗り越え、ついに映画館で上映されるほか、1987年に公開された同名のカルト・ホラー映画を、ソニー・ピクチャーズ傘下のジャンル映画レーベル、スクリーン・ジェムズがリメイクした「ステップファーザー」が登場!!、また、現在日本公開中の「男と女の不都合な真実」では、キャサリン・ハイグルをリモコン・バイブで快楽の絶頂に追い詰めているジェラルド・バトラーが、“法律の不都合な真実”に挑む復讐鬼を演じた最新作のスリラー映画「ロー・アバイディング・シチズン」が封切られます!!
英語のタイトルの“Law Abiding Citizen”とは、“法律に従順な市民”といったような意味で、何だか善人が出てくる映画のようですが、家族を殺した殺人犯が地方検事との取引きにより減刑されたことから、釈放された犯人に自ら死の制裁を与えたジェラルド・バトラーは、法律に従順に従い、刑に服することに…。しかし、彼の“法への復讐”は終わっておらず、事件の関係者を鉄格子の中から殺していき、ついには舞台のフィラデルフィアの全土を厳戒態勢に追い詰める…ッ!!
と、そんなリモコン・バイブどころではない、驚異的な遠隔トリックの罠をあやつるジェラルド・バトラーと対決する検事役は、見えざる敵と戦うのは得意な「路上のソリスト」(2009年)で知られる毒舌タレントのジェイミー・フォックスです!!
軽い恋愛映画で女優を引き立ててばかりのジェラルド・バトラーが、コケてしまったSFアクション「ゲーマー」の借りを返し、アクション・スターの座に返り咲けるのか?!、次回のランキングをお楽しみに…ッ!!、それでは最後に、その「ロー・アバイディング・シチズン」から、ジェラルド・バトラーが刑務所で同じ房の囚人を残酷に殺すスプラッター場面の動画(↓)をご覧いただきたいのですが、かなり強烈なので、流血シーンの苦手な方は絶対に観ないでくださいね…ッ!!
【注意】本文の二重使用・無断転載厳禁。引用は当ブログ名を明記し、リンクをお願いします。特に某映画サイトのライターは文章を丸々コピーしないこと!!
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