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アカデミー賞-オスカー

人気低迷で、賞としての価値も下がり続けているアカデミー賞が、復権を期して、また新たな手を打ってきました…!!




近年、映画賞に対する世の中の注目が失われてきたのに伴い、下がり続けるテレビ視聴率に歯止めをかけるため、「スラムドッグ・ミリオネア」が旋風を巻き起こした今年2009年の第81回アカデミー賞の司会者に、これまでのコメディアンや、テレビ司会者ではなく、俳優のウルヴァリンを起用し、授賞式の内容も変え、イメージを一新したアカデミー賞が、また新たな改革を発表しました。
現地ビバリーヒルズでは今日となる24日(水)に、アカデミー賞を主催している映画芸術科学アカデミーの代表シドニー・ギャニスが行なった会見をまとめたプレス・リリースによれば…、

およそ60数年の時を経て、アカデミー賞はそのルーツに立ち帰ることにしました。
それは、より幅広い作品が頂点を競いあっていた時代のことです…。

…とのことで、アカデミー賞は来年2010年の第82回から、作品賞の候補作を現在の5本から10本に拡大することになりました。
1929年から始まったアカデミー賞は、初期には作品賞の候補作が10本だった時代や、8本だった時代(1931年、1932年)、また12本もの中から最優秀作品を選んでいた時(1934年、1935年)がありましたが、ハンフリー・ボガートイングリッド・バーグマンが共演した「カサブランカ」(1942年)が候補作10本のうちから最優秀作品賞に選ばれた1943年の第16回を最後に、以降は現在までの5本のノミネート作品を選出するスタイルを貫いてきました。
このアカデミー賞が候補枠を拡大した背景には、今年の作品賞候補に「バットマン/ダークナイト」や、「WALL-E/ウォーリー」、それにクリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」といった作品が選ばれなかったことで、映画ファンからの大きな反発を浴びた事情が関係しているのは間違いなく、そうした人気作品を賞レースに漏れなく組み込むことで、前述のように人気低迷の打開を計りたい節が窺えます。
また、ルーカス・フィルムからパラマウント映画、コロムビア・ピクチャーズ(ソニー・ピクチャーズ)と、ハリウッドの大手スタジオを渡り歩いてきたシドニー・ギャニスは、“ルーツに立ち帰る…”と述べたものの、ナショナル・ボード・オブ・レビューや、アメリカン・フィルム・インスティテゥートなどは10本の候補作のうちから、作品賞を選んでいるので、原点回帰と言うよりは、むしろ、それらの他の賞に倣った…という見方もできるでしょう。
次回のアカデミー賞最優秀作品賞候補の10本がどういった作品が出揃うのか?!は、秋以降の賞レース興行の始まりを待たなければ予想もできませんが、とりあえず、全米大ヒット中のディズニー・ピクサーのアニメ「カールじいさんの空飛ぶ家」が、「WALL-E/ウォーリー」の雪辱を果たし、ノミネートの一角に食い込む可能性や、今年公開された映画で最も高い評価を受けている「スター・トレック」が、娯楽作品ながらオスカーの頂点に輝く可能性も、これで高まったでしょう。
が、しかし、候補作の幅が広がると、1977年の第50回アカデミー賞で「アニー・ホール」により作品賞をはじめ主要4部門を受賞しながら、「ぼくの映画と『スター・ウォーズ』を比べてる賞っておかしくない?!」と述べて、授賞式を無視したウディ・アレンのような皮肉もまた囁かれそうですね…。
第82回アカデミー賞の最優秀作品賞候補となる10本は、来年2010年2月2日に発表され、3月7日に授賞式が執り行われる予定です。プレゼンターは10人出てくるのかな…?!




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