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映画好きの人はきっと、ムフフ…とほくそ笑んでくれそうな、映画ポスターのデザイナー、ギャビン・ベルリナーさんのお話のビデオです。ギャビン・ベルリナーさんは、自分の十八番の映画ポスターのデザインは“フローティング・ヘッド”だと言っています。“フローティング・ヘッド”=“宙に浮いてる頭”って、何やねんッ?!


…と言葉だけではピンと来ませんが、動画をご覧頂ければ一目瞭然。映画ポスターでしょっちゅう見かけている、スターの顔だけが生首みたいにポッカリと、背景から意味深に浮かび上がってきてるデザインのことですね。そうかッ!!、このパターン化された、いかにも映画ポスターでござる!!というデザインの主は、このおっさんやったんかッ!!と、長年、映画ファンの方は思わず、ミステリーの謎が解けたようにヒザを叩いてしまったのでは?!、と思えば、いきなり親近感が増してしまうギャビンさんは、お気に入りの浮かせ甲斐のあるアタマとしてモーガン・フリーマンと、アシュレイ・ジャッドを上げています。モーガン・フリーマンは、ビデオの中で言ってるように威厳ある風貌が、確かに浮かせ甲斐がありそうです。アシュレイ・ジャッドは女性ながらキリリとした女前な雰囲気が、ギャビンさんの感性にはグッとくるのかもしれません。そんな2人が共演した「コレクター」(1997年)、「ハイ・クライムズ」(2002年)は、一般的にはあまり観客の記憶にも残らないサスペンス映画ですが、フローティング・ヘッド・ポスターのデザイナーとしては完璧な名作だったですねぇ…。そんな風に、それらの映画を評価してみたことはなかったので、何だか新鮮な映画のとらえ方のような気がします。ギャビンさんは、時に大スターひとりのアタマをどアップで浮かせてほしいと頼まれるものの、アタマは複数浮いてる方がよいと述べています。




しかし、アカデミー賞作品賞を受賞した群像劇の「クラッシュ」(2004年)では、大所帯の出演者17人のアタマを浮かせた結果、ポスターが所狭しとなり、さすがにそれは今ひとつの出来栄えだったので没になったと、まぼろしのポスターを披露してくれています。また、悪役のアタマを浮かせる時には、出来るだけ大きく描き、背景から主人公たちを追いつめるようなスリル感をポスターの中で演出しているようです。最後にギャビンさんは、今週末12日(金)からアメリカで公開になる、ロバート・デ・ニーロアル・パチーノという、2大アタマが共演のサスペンス映画「ライチャス・キル」のポスターの製作風景を垣間見せ、下 ↓ のポスターの完成までに、2年2ヶ月もかかってしまったと言っていますが、それはまぁ、たぶんウソの冗談でしょう(笑)。このビデオを観てしまうと、これから先、新作映画のポスターで“フローティング・ヘッド”を見かける度に、出たッ!!、またギャビンがアタマ浮かしてやがるよ…ッ!!とか、余計なことを考えてしまいそうですね。映画ポスターの宙に浮く生首アタマの美学のお話でした。

ライチャス・キル-ポスター-2




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