ゾンビ・アクション大作の続編「ワールド・ウォーZ 2」が、必ずしも暗礁に乗り上げるのではなく、むしろ反対に、より良い結果が導き出される可能性も充分にあるわけですが、しかし、「007」シリーズ史上ワースト№1に位置づけられた「クォンタム・オブ・ソレス」(2008年)のマーク・フォースター監督にメガホンを託した人材起用が案の定、失敗だったらしいことで、製作途中からファミリー向けのゾンビ映画?!と揶揄された前作(2013年)は、約7週間にも及んだ出血覚悟?!の大幅な撮り直しによって、何とか死に体のゾンビ状態を脱し、結果的に大ヒットにつながった…という波乱の経緯だったことを踏まえると、とにもかくにも続篇こそは、適任者の監督を起用して、じっくり構想を練り上げることが最重要課題だったはずだけに、プロデューサーの仕掛け人を兼ねる主演のブラッド・ピットは当て外れの困った状態に陥ってしまいました…!!
冒頭のように、次こそ失敗してなるまいとばかりに第1弾を封切った同2013年の暮れに、プロデューサーのブラッド・ピットが指名して、早々と起用を決めたファン・アントニオ・バヨナ監督が、「ワールド・ウォーZ 2」から降板してしまった残念なニュースを、業界メディア Deadline のマイク・フレミングがスクープし、それが事実であることを、パラマント映画と共同で製作するスカイダンスが認めて、監督交代の事態に見舞われたことをアナウンスしました…!!
「ワールド・ウォーZ 2」の企画開発に、すでに2年以上も関わっているファン・アントニオ・バヨナ監督が降板に到った理由の事情としては、「スター・ウォーズ: ローグ・ワン」(12月16日全米公開)のフェリシティ・ジョーンズが主演の今秋10月14日全米公開のフォーカス・フィーチャーズ配給の新作「怪物はささやく」を完成するや否や、即座に今夏からゾンビ・アクション大作の撮影を始めなければならない…という本人の過密スケジュールの不都合から製作準備が整わないため、クランクインを先延ばししたい同監督に対して、すでに来年2017年6月9日の全米公開を決定しているパラマウント・スカイダンスとしては譲歩ができなかった…といった次第ですが…、
しかし、昨2015年秋に、「ジュラシック・ワールド」シリーズを製作・配給するユニバーサル映画が、あろうことか、ファン・アントニオ・バヨナ監督に対して、掟破りのスカウトの声をかけ、恐竜パークの第2弾のメガホンをとってほしいと打診したスキャンダルを、常連のCIAリーダーのみなさんは覚えているはずです…!!
そのユニバーサル映画の引き抜きに対して、パラマウント映画は、ファン・アントニオ・バヨナ監督の希望に応じて、スリラー・ドラマ「ユートピア」のクリエイター、デニス・ケリーを起用して、「ワールド・ウォーZ 2」の脚本をリライトする内容の見直しに伴う出費を了承し、同監督を死守するための正式の監督就任の契約書まで交わしたはずですから、それがこうもアッサリと降板の事態に到ってしまったのは、ちょっと不可解な感じがしないでもありません…。
というのも、例え、スーパースターのブラッド・ピットが主演するとは言え、ゾンビ・ジャンルの「ワールド・ウォーZ」と、「スター・ウォーズ: ザ・フォース・アウェイクンズ」に記録を破られはしたものの、今夏の時点で映画史上最大の封切りヒットを叩き出した「ジュラシック・ワールド」とでは、映画の市場規模が違うので、プロの映画監督としては、できれば、後者のメガホンをとりたいのではないでしょうか?!、よって、ファン・アントニオ・バヨナ監督の電撃降板?!の背景には、やはり、昨秋の「ジュラシック・ワールド 2」の引き抜きスキャンダルが絡み、「怪物はささやく」を存分に仕上げて、今秋に封切ってからでも、充分に準備が間に合いそうな再来年2018年6月22日全米公開の恐竜パークの方を同監督があらためて選んだことで、パラマウント映画側が放出を決めた?!と深読みができなくもありません。
果して、ファン・アントニオ・バヨナ監督は、つまり、「ジュラシック・ワールド2」に移籍をしたのか…?!、そして、今夏のクランクインに向けて、至急に監督を見つけなければならない「ワールド・ウォーZ 2」は、いったい、誰を後任に選ぶのか…?!、それぞれの映画の続報をお楽しみに…!!
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