************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


サンダンス・フィルム・フェスティバルで行われた観客との質疑応答のQ&Aで、“これは、やらせのドキュメンタリーだ。あんたらは予想できない衝撃の展開を、あらかじめ仕込んで、デッチあげたに違いない”と言われた監督のアリエル・シュルマンは、“何だって?!、君はぼくの兄弟が世界で最も卓越した演技力を持つ名優だって言うのかい?!”とジョークで切りかえし、“それに、ありがとう!!、ぼくたちはハリウッドで最高の脚本家だということだよね!!”と続け、その場にいた、この映画を絶賛する大多数の観客から拍手と喝采を浴びました。
しかし、それは結局、このドキュメンタリーはウソなんですよね…?!という質問には答えず、うやむやにしてしまったわけで…、果たして、心を貫く奇妙な現実は本当に実際の出来事なのか?!、それとも長期間の準備を経て、念入りに作りあげられたフィクションなのか?!、その真贋の見極めは、いずれ、ご自身で判断してください…。









今年2010年のサンダンス・フィルム・フェスティバルで初公開されるや、大絶賛されて、これは“第2の「パラノーマル・アクティビティ」だ!!”との口コミが瞬く間に広がり、まったく予想できない驚きの展開が物議をかもした、ドキュメンタリー映画の問題作「キャットフィッシュ」が、ついに予告編を初公開しました…!!
この信じられない出来事は事実なのか?!が、一部で疑問視されている本作の題材は、ニューヨーク在住のカメラマン、ヤニフ・シュルマン=通称ネヴが撮影し、2007年にニューヨーク・サンに掲載した写真(↓)について、ミシガン州在住の8歳の女の子アビーからメールを受け取ったことから始まります…。

自分の写真をとてもきれいだとホメてくれて、絵に描きたいと言ってきた少女に、ネヴは快く許可を与える返信を送ってあげます。すると、3週間後に、8歳のアビーは、とても幼い子どもが描いたとは思えない、完成した素晴らしい絵の写真を添付したメールを、ネヴに再び送りつけ、奇しくも24歳の青年と8歳の女の子とがメル友の間柄になることに…。
そうして、ロリコンではない健全な好青年のネヴとアビーの出会いは、少女の母のアンジェラや、姉メーガンといった家族ぐるみのものへと、SNS の Facebook といったオンライン・コミュニティや、電話・郵便などの間接的な接触を通じて発展していきます…。

このように思いがけない偶然から、ミシガン州の家族と知り合うことになったニューヨーカーのネヴが、ミュージシャンとして自分と同じようにアーティストであり、年齢も釣り合うメーガンと、お互いに一度も会ったことがないのに恋に落ちてしまい、まさにそんなインターネット時代のコミュニケーションを象徴する出来事を身近に見つけたネヴの兄弟のインディーズのフィルム・メイカー、アリエル・シュルマンは、友人のヘンリー・ジューストと一緒に、ネヴの出会いの一部始終を記録しようと撮影を始めたのが、本作の発端の意図です。そのため、前半はファニーな恋のムードをたたえて描かれるのですが、3人が実際にミシガン州にまで出かけ、ネット上の想像では、絵に描いたように完璧に思えた家族に秘められた驚きの真実に直面したことで、映画は期待とはかけ離れた異様な展開を迎えることになってしまいます…!!


パラマウント映画で、「クローバーフィールド」(2009年)を“謎のモンスター映画”として仕掛け、大ヒットをモノにしたメディアの天才J・J・エイブラムスは、この「キャットフィッシュ」を観るなり、そのパラマウント映画に対して、絶対に配給権を取得すべきだ!!と、強く進言しました。しかし、無名のフィルムメイカーの奇妙なドキュメンタリーに投資することをためらったパラマウント映画が、一般の反応の手応えを探るべくテスト試写を行うスキに、「キャットフィッシュ」の度肝を抜く展開が、世間の関心を集めないわけがない!!と、やはり、確信したブレット・ラトナー監督に、本作はサッサと横から買い獲られてしまい、ユニバーサル映画のジャンル映画レーベル、ローグ・ピクチャーズから封切られることになった経緯の逸話があるのですが…、その結果として、ユニバーサル映画がリリースした、上 ↑ の予告編は、「キャットフィッシュ」がたどり着く、痛ましい現実を、あたかも、ホラーか、スリラーのジャンル系映画であるかのように、ミス・リーディングを誘っています…。
先に“第2の「パラノーマル・アクティビティ」だ!!”という、この映画について、よく使われる例えを記しましたが、それも少し誤解を与えかねない表現で、言わんとしたい文脈は、無名の新人によるノーバジェット映画の驚きに満ちた内容が、世間をアッと言わせ、社会現象となって、ミラクル大ヒットするかもしれないポテンシャルを指摘したもので、内容がホラーとして、お互いに通じているわけではありません。
では、「キャットフィッシュ」がどういう映画なのか…?!というと、それは下 ↓ のポスターに書かれてるコピーの通り、絶対に誰にも語ってはなりません…!!、ただし、それでは、この映画について、まるで関心が持てないと思うので、秘密を解くヒントの手がかりを示せば、上 ↑ の予告編で引用されているレビューに、ヒッチコック監督の名前があげられているのは、同監督のある映画と、「キャットフィッシュ」が似ていると言えるからです…。


見せかけと実際は大きく異なり、目にしたり、耳にするもののすべてを真実と鵜呑みにしてはいけない、インターネットのゾッとする迷宮を描いた、タイムリーな問題作「キャットフィッシュ」は、9月17日からアメリカで限定公開です!!、ブレット・ラトナー監督は仕掛け人として、J・J・エイブラムス監督のようにメディアを駆使して、上手にプロモーションし、全米大ヒットの衝撃作へと導くことができるでしょうか…?!
なお、「Catfish」=“ナマズ”という、変な題名の意味は、映画の最後で説明されます。


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